Deferred Deposit Originator
ペイディ・ローン業者を正式には、Deferred Deposit Originatorと呼びます。
この仕事は、アメリカの給与支払いサイクル(2週間)と連動した生活金融という性格です。
給料日までの間、生活費が足りなくなった人たちに小切手と交換に小口現金を融資するというものです。
この仕事に参入するには、州政府の手形交換業務の許認可が必要です。許認可を得るには厳正な審査がありますので、許認可を受けることは簡単ではありません。
僕たちは、日系企業として初めての許認可を2005年に取得しました。
貸金の上限は300ドル(約3万円)です。
期間は2週間(アメリカの給与は2週間に一度ですので、その間のつなぎ資金です。)
金利は、年利459%です。
日本では非合法ですが、カリフォルニア州では合法なのです。
なぜ、このような資金が認められているのかというと、アメリカ社会のセーフティネット的な役割があるからなのです。
たとえば、100ドルの貸金を行うとすると、
貸し主を審査した後に、100ドルの小切手を貸し主から預かります。
2週間の金利を先取りして、85ドルの現金を渡します。
2週間後に、小切手を銀行に持ち込み現金を回収します。
日本では個人が小切手を切ることはありませんが、アメリカでは個人が小切手を切るのは日常の行為です(公共料金なども自動引き落としではなく、小切手を切って支払います。)
貸倒率(回収不能率)は業界平均で3%です。
以下は、カリフォルニア州が発表しているペイディ・ローン業者に関するの2007年のデーターです。
業者数:2400社
取扱高:約3,000億円(29.7億ドル)
利用者:161万人(リピーターは一人として計算)
貸倒率:2.89%
300ドル(3万円)ほどの少額の金をなぜこんな高い手数料で借りるのか、と思われる方が多いと思いますが、多くのアメリカ人はまったく預金を持ちません。なかでも低所得者層の人たちは、往々にして次の給料日までに手持ち資金を全部使い切ってしまいます。
ですから、
生活資金が足りない。
緊急にお金が必要。
株を売って換金するのが面倒、または時間がない。
クレジットカードの限度額を超えていてキャッシングができない。
このような人たちが高い手数料を承知しながらもペイディ・ローンの便宜性を選ぶのです。
アメリカはチップ(tipping)社会です。レストランなどで15%程度のチップを払います。
日本人には高いと映るこのような手数料も、チップを払う感覚なのです。
貸倒率が低いのは、
小切手を決済しないと、銀行口座が凍結されてしまいます。アメリカは小切手とクレジットで、現金は持ちませんから、口座を凍結されてしまうと生活ができなくなってしまいます。
アメリカでも、こうした高い手数料を非合法としている州もあります。合法(37州)、非合法(13州)と、州によってペイディ・ローンの扱いは異なりますが、アメリカ社会の格差社会はなかなか是正されないと思いますので、ペイディ・ローンの需要が衰えることは当面ないと思われます。
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